1. 白血病
高校3年生にして世界にも挑戦でき得る実力を持つ池江璃花子さん。
彼女がオーストラリアで実施されていた合宿中に
体調不良を訴え緊急帰国。
2月12日午後2時、「白血病」と診断されたことを、自身のツイッターで公表した。
この発表を受けて 同 12日午後4時ごろ、日本水泳連盟が記者会見を行った。
病気とは、こんなにも突然襲い来るものなのか。
肩から背中にかけての
隆々と発達した池江さんの肢体を見るにつけ、
こっそりと潜み入る病気のいやらしさを思う。
白血病ー。
まだ高校生なのだ。
にも関わらず、
2年後の東京オリンピックの絶対的エースとしての期待も担っている。
彼女の前向きなコメントが発表された。
しかし彼女が、
自身の生命のともしびを前にして
晴れ舞台に照準を合わせ、天賦の才能を発揮しようとしていた事実を前にして、
今真っ暗闇の中にいることも
容易に想像できる。
2. 発言
今回池江さんを襲った出来事に関しては、
様々な関係にある方々が、
その立場に応じてコメントや言葉を送った。
お祖母様
「水泳なんてやんなくていいから、とにかく長生きして、私より先に逝っちゃうなんて、いやだから、とにかく長生きしてほしいです。生きてさえいれば、私は……。生きてください。私が死ぬ前に死んでほしくない。私だって80歳なんだから」
身内にしか言えない言葉である。
ご両親の言葉は表に出て来ていないが、
お祖母様とほぼ変わりないお気持ちであろう。
池江さんの水泳への思い入れを身近に感じていらっしゃるだけに、
加えてオリンピックへ出場させたいという心も混じって来られるかもしれない。
宇野昌磨
(「'19 四大陸選手権」金メダル獲得の凱旋帰国の際に)
「僕はすごく無知なので、白血病の詳しいことは答えられない。ケガや病気は自分が苦しい。自分が無知な状態で発言できる権利はない」
宇野は常々、
「自分の思ったままを発言するようにしている。」
と語っている。
「知らない」ことは「知らない」と言える宇野らしさを感じさせた。
また同じアスリートとしてのわきまえや思い遣りを感じさせる発言であった。
サラ・ショーストロム
(リオ五輪の金メダリストで最大のライバルである。スウェーデン。Instagramにて。)
「友人であるリカコ・イケエが白血病と診断されたことを聞いて、涙があふれている。私のありったけの力と愛を送る」
海外のライバル達は、
競い合うライバルの危機に際し、
素早く反応し、暖かいメッセージを送る。
こういう姿勢は素晴らしいと思う。
社交辞令などではない、
競い合う者同士にこそ芽生える真の繋がりのようなものを感じさせるからだ。
池江さん自身は14日、
骨髄移植に積極的な姿勢を示す
多くの人々への感謝を述べるとともに、
「私は、神様は乗り越えられない試練は与えない、自分に乗り越えられない壁はないと思っています」
というコメントをSNSに載せている。
これはドラマ『仁』を彷彿とさせるものだが、
まさに世界の人々にとっても青天の霹靂であったこの事実を受け止める本人としては、
上記の表現に尽きるのだろう。
3. 姿勢
さて私達は、
この溢れんばかりの池江璃花子さんへの思いを
どのようにしたら良いのか、だ。
私達は、
ただ
見守るしかない。
と思う。
断っておくが、
現代の我々にとって実は
『見守る』という行為ほど難しいものはない。
公の発表以外の取材行為は、当然慎むべきである。
私達一般人も必要以上の情報は求めない姿勢で臨もう。
パパラッチのような闘病生活の隠し撮りなどは、
一切しないと誓って欲しい。
私達が見たいのはそのような覗き見趣味的なものではない。
ご親族の
アスリート達の
コーチ陣の
祈りに似た言葉をもって
私達はひたすらただひたすら
見守るしかないのだ。
もうじき高校を卒業する
池江璃花子さんのこれからを暖かく見守って行こう。
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