1. 『白いパラソル』
『白いパラソル』は、1981年7月にリリースされた松田聖子の6枚目のシングルである。
この楽曲からいよいよ『作詞家:松本隆』が登場する。
松本隆は、1988年に発売された『抱いて…』までの8年間、ずっと聖子の作詞を手掛けたのだから、まさしく聖子躍進の立役者である。
彼の書く歌詞に、聖子の持つ愛らしさや歌唱力は非常によく乗った。聖子の魅力的な部分がスルスルと引き出された。彼の歌詞により、聖子の持つイメージ・世界観は1つの愛らしいジャンルとして確たるものとなる。
松本隆が紡ぎ出す言葉を聖子が歌うと、その才能の相乗効果により、想像を超えたメルヒェンが生まれた、とでも言おうか。
2. 聖子的縁語
@(//_//)@b 縁語とは、「関連性のある単語を重ねて用い、全体であるイメージを形作る技法のこと」をいう。
「お願いよー 正直なー
気持ちだけ 聞ーかーせーてー
髪にジャスミンのー花ー
夏のシャワァ・浴・びてー」
「青空はー エメラルドー」
・『ジャスミンの花』= 丸みを帯びた白い花弁を付ける美しい花。香りも良い。← 歌詞では髪飾りにしています。お似合いよ〜 (//_//)🌺 ← 何やっているのっ?
・『夏のシャワー』= 夏の日差しのこと。← これが秀樹だったらもろシャワーよ。びっしょ濡れよ。もう遅いわ、って感じ。← (//_//) 今回は聖子ちゃんシリーズですから〜 コホン。
・『エメラルド』= グリーンがかった美しいブルー
聖子ちゃん的縁語(= 聖子ちゃんのイメージと関連の深い単語のこと)が散りばめられている。画像も美しくまとまるが、語感が爽やかで綺麗なのもさすが松本隆なのである。
3. 草食系男子
私が松本隆に最も敬意を表するのはこの点だ。
彼は、聖子ちゃんの恋人として草食系男子を描くのだ。
現代ならともかく『俺は男だ!(by 森田健作)』『関白宣言(by さだまさし)』の時代にだよ。
「あーなーたーから 誘ってー
素知らぬ顔はなーいわー
あやふやなひーとねー」
あやふやな人 あやふやな人 あやふやな人
草食系男子 草食系男子 草食系男子
それに彼、「誘っといて無企画?」だなんてとんでもないことをやっちゃっているけれど …… いいのよね。寧ろ爽やかで初々しく感じさせてしまうのが「隆マジック」だ。 ← (//_//) いきなり呼び捨てでスミマセン…
4. サビと謎の呪文
さあ、待ってました!サビは最初っから高音だ。伸び伸びと甘く澄んだ声が響く。
「なーぎさにー 白いパーラソルー
こーころはー 砂時けーいよー
あなたをー知りたーいー
愛のよーかーんーー」
さて謎の呪文
『心は砂時計よ』とは何だろう。
語感の羅列に見せておいて
こういうものを何気なく入れておくところがプロフェッショナルだ。松本隆は手強い。
ヒントは2番の同じ箇所が
『答えは風の中ね』と置き換えられている、という点だろう。
両者とも『(滑り落ちる)砂』『(そよぐ)風』となる。まずは歌詞に動きを出したかったのだろうね。そうしてサラサラとした触感も共通している。
その上で『( 砂 ) 時計』だから、聖子ちゃんの心がドキドキしている感じ。心がさわさわと彼の方に流れて行く感じを表現しているのだと思う。次の『愛の予感』の余韻が甘い〜 (//_//) ← のぼせちゃった人w
5. 相性
かくも美しく、オッサレーで、サラッとした触感ながら、個性も深みもある歌詞を ← コミック『美味しんぼ』に出てきそうな表現になってしまったわ〜
松田聖子が歌う。
松田聖子の為に用意された歌詞だ。
聖子が歌うやいなや、歌詞はキラキラと輝き、
彼女自身も至極やりやすそうに、可愛らしさを全開にさせる。
歌は格段にうまくなっているし、
振り付けや表情も磨きがかかっているし、
舞台での立ち居振る舞いも落ち着いてこなしている。
松本隆との出会いによって、
一段と抜きん出た位置に上がり
聖子は安定飛行を始めそうだ。
それではホンットに大丈夫ね。← 何を確認しているの〜w
きょうもクラッとする可愛らしさよ。
この頃の聖子ちゃんって上品なのよね〜
いいとこのお嬢さんって感じ。
松田聖子『白いパラソル』
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