上品なエロティシズムが漂う歌唱でヒットを飛ばした『ブーツをぬいで朝食を』。秀樹のライターアクションが秀逸でもあったのだが。
1. 『ブーツをぬいで朝食を』
『ブーツをぬいで朝食を』は、1978年1月1日に発売された、西城秀樹23枚目のシングルである。秀樹22歳。
作詞:阿久悠 / 作曲:大野克夫 / 編曲:萩田光雄
この題名は元々、オードリー・ヘップバーンの代表作である
映画『ティファニーで朝食を』をもじって付けた、ということなので、
まずは題名ありき、で
歌詞・内容詳細はその後、という可能性もなきにしもあらず。← @(//_//)@ どっちっち?
作曲者は、三木たかしから大野克夫への
ワンポイント登板となっている。
大野克夫はこの『ブーツをぬいで朝食を』と『あなたと愛のために』を作曲。
また同時期に、これもまた絶好調であった沢田研二の
『勝手にしやがれ』『憎みきれないろくでなし』『サムライ』も作曲している。← この為、最も絶好調であったのは大野克夫自身では?という噂も …… w
2. エロティシズム
さて、
シンセサイザーが、ッチャーン、ッチャーンのリズムを打ち込む中、
哀愁漂うメロディを2本のギターが奏で、
「タターン、タ、タターン、タ、タン」(← 大野克夫の得意技 w)で歌い出し、
Aメロ
「帰らなーきゃ・いけなーいと・それがあーなたーの口ー癖
熱くなーる・この僕ーを・まるで焦ーらすーよう」
「焦ーらすーよう」から
秀樹にしか出せない声色のセクシィファルセット。
続けて
「そーのー気ーもなーしに・髪をなぜーてー
そーのー気ーもなーしに・ルゥージュなおーすー」
「そーのー気ーもなーしに」の連続ファルセットが、艶っぽく彼女の様子を再現して行く。
男女歌い分けをフルオートチェンジできる秀樹の強みを最大限に生かし、
Aメロから色っぽさ全開で来る。← 君は耐えられるかっ @(//_//)@ ⁉︎ ← 大喜び
3. 状況
2番Aメロ
「夜明けまーで・踊るのーも・悪いこーとでーはなーいーけど
爽やかーな・陽がさせーば・キスをしーておーくれー
ブーツを脱ーいで・白い部屋ーへー
ブーツを脱ーいで・ふたりだけーのーぉ・朝食ー」
来た来た来たっ!
更なるエロティシズムを増していくアダルティーな世界へと〜 @(//_//)@ ← 意味分かって言ってる?
さて、
映画『サタデー・ナイト・フィーバー』が世界的な大ヒットをかっ飛ばしたのが、『ブーツをぬいで朝食を』がリリースされる前年の1977年。
映画中で使われた『恋のナイト・フィーバー Night Fever』・『Stayin' Alive ステイン・アライヴ』(ビー・ジーズ Bee Gees)のヒットは、
その前々年の大ヒット曲『Dancing Queen』(アバ ABBA)が巻き起こしたディスコブームを決定付けるものとなった。
そうしてこの頃ファッション界で流行っていたのが
ロングブーツ。(…… と来たもんだ (//_//)b)
つまりっ!
ヒールの高いおしゃれなブーツで夜通し踊り明かした後、
帰宅を気にする彼女を素敵なホテルの「白い部屋」に誘い、
「ブーツをぬいで」リラックスしながら「朝食を」ー。
もう彼女は羽目を外しすぎちゃっているのだけれど、
まだ帰り難い気持ちでいるのがバブリーな時代の訪れをも感じさせる。… のだ。
4. 白昼 ← @(//_//)@ 次第にヤバくなるタイトル ← 警告
『白昼』とは、日の出から日没までの、屋外が明るい時間帯のことをいう。
昼日中 ・ 日中 ・ 昼間・ 日なか ・ 昼日なか ・ 昼なか などが類義語。
『白昼にさらされる』とは、知られたくない話(ものごと)を公にされること。
対して、
『白昼堂々と〜』は、臆せずものごとを執り行うことで、外連味のなさをも感じさせる態度・様子。
『白昼夢』は、昼間に見る夢。転じて、非現実的な状態。
《『ブーツをぬいで朝食を』取ったその後は …… 》Bメロ
「愛するーために回ーり道などよーそうー
互いにー欲しいものーを求めーてー」で、声の張りとファルセット来ますよ〜
腰を振りながら手の平をリズミカルに回してサビ、
「あーとーは流れ行くーとーきのままに任ーせー
波間にー揺れているー・船ーのーようにー」
お互いに時を忘れて愛し合いました …… とさ。@(//_//)@ ヒャア〜 ← 何この反応 w
上記、多くの単語や用例を上げたが、
「お陽様が出ている時間帯は明確な行動規範を持つ時間帯」なだけに、
「その時間帯に、行動規範から逸脱した行為をすること」は、
非常に意識的であり、背徳であり、甘美である、ということだ。
ハスキーを利かせたセクシィな秀樹の歌声と相まって、
この楽曲は熱烈に支持され 、
20万枚越えのセールスを記録、
『ザ・ベストテン』(TBS系)第1位に輝いた。
5. 演出
秀樹は『ブーツをぬいで朝食を』の歌唱中、
小道具として「ライター」を使用していた。
悩ましいイントロとともに、
照明を落としたスタジオにて左手でライターを持ち、
右頬あたりにかざして着火。
中腰姿勢になり、火のついたライターを左から右へゆっくりと移動させた。
上記明るい陽の中で行われる行為と対峙するような
前夜の揺らめく心の炎の演出は、
絶妙な伏線となり
抑えきれない白昼の行為へと発展して行く … という
魅惑の演出だった。
何よりライターの炎が映し出す
思いつめたような真剣な秀樹の表情と動作とが抜群にカッコよかった。
しかし、
子どもらがそれを真似し、火災事故を起こしたことから取り止め、
西城秀樹(本人)が番組中に
「良い子の皆は、絶対真似しないでください。僕ももうライターは使いません」と
目を潤ませながら訴える場面も出現した。
一方で、
「ブーツを脱ーいでー 白い部屋ーでー」の歌唱時に、
秀樹が低い姿勢から長い右脚をスラッと伸ばす振り付けは、
どのちびっ子達も寸足らずとなり真似が出来ず w
唇を噛み締めながら改めて、
秀樹の群を抜いたカッコよさを痛感するのみの結果となった(爆笑❗️)
@(//_//)@ さあ、様々な話題を呼んだ名曲、行きましょう!
要所要所に来るアレンジもカッコいいよ〜♩
西城秀樹『ブーツをぬいで朝食を』
西城秀樹Hideki Saijo / ブーツをぬいで朝食を
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